筋トレを始めた人から、「筋トレと有酸素運動のどちらを先にやれば効果的か?」という質問をされることが多いので、筋トレと有酸素運動の効果的な実施方法について説明したいと思います。
1.筋力の増加には有酸素運動は不要?
筋トレと有酸素系のトレーニングのどちらを先に実施するかで、筋力の増加について優位な差はないという論文があります。更に、筋力の増加だけに焦点を当てると、筋トレと有酸素運動を組み合わせた場合よりも、筋トレのみを行ったほうが筋力は優位に増加したという結果になっています。ダイエットが目的であれば、有酸素運動はとても効果的ですが、筋力を増加させることを目的とするのであれば、有酸素運動はせずに筋トレのみを行ったほうが効果的であるようです。
では、筋肉をつけることを目的としているのであれば、有酸素運動は不要なのでしょうか。
2.健康を保つためには有酸素運動は必要!
筋力の増加には有酸素運動はむしろマイナスの効果をもたらすということでしたが、筋トレだけをしていると、動脈硬化症のリスク(動脈硬化度)が高まると言われています。動脈硬化度が高まると、狭心症などの循環器系の疾患のリスクが高まります。そして、動脈硬化度は有酸素運動によって低減することができることが研究からわかっています。
筋トレと有酸素運動を組み合わせることで、動脈硬化度はプラスマイナス0になると考えられており、特に、筋トレ⇒有酸素運動の順番でトレーニングをしたほうが動脈硬化度が下がることが研究で分かっています。
以上より、例え筋肉をつけることのみを目的としている場合であっても、健康的に筋肉をつけるためには、筋トレ⇒有酸素運動の順番でトレーニングを実施することが良いと思います。
3.筋トレ後の有酸素運動はどの位やればいいのか?
では、筋トレ後の有酸素運動をどの位の強度で、どの位の時間をやればよいのかというと、健康を保つことが目的であれば、話しながらでもできる程度のジョギングやウォーキング等を、30分以上できれば良いと思います。30分未満の運動よりも30分以上の運動のほうが動脈硬化度は低減されたいう研究結果があります。ただし、30分未満では効果が無いということではないので、時間が許す範囲で10分だけでも取り入れることは大切だと思います。脂肪燃焼にもこの程度の強度の運動が効果的ですので、健康的に引き締まった筋肉を身につけるためには、筋トレ後に30分以上のウォーキング等をお勧めします。
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